岡野内 正
(社会学部教授)

行動する研究者たーくん

 ゼミでは、「たーくん」の愛称で親しまれる岡野内正社会学部教授は、「食べて、飲んで、踊っていればこんなに幸せなことはないよ」、と豪語する。授業には、しばしば民族衣装を着て登場。常に笑顔を絶やさない。いつも踊っている。

  変わっているといえば、彼のゼミでは、NGO実習なるサブゼミを開講している。「最初、貧困国で活動するNGOの勉強をしてたんだけど、他人が助けているのをみているだけじゃ、わからないと思って」。といっても、難民を救っているわけではない。「ゼミ生と家でクリスマスパーティーを開いてたんだけど、ひょんなことから、ある語学教師の話になってね」。その語学教師は社会学部でも、授業中での誹謗中傷が評判の教師だった。「ある学生は、授業前になると、お腹が痛くなるんだって、泣き出してね。ひどいんだよ。ほんとに」。彼の温和な顔が悲しげに歪んだ。

  「トップダウン型の組織はしだいに硬直化し、問題が起こる」。もちろん、大学も例外ではない。「それを防ぐためには、己の生活世界を快適にしていくグループがネットワークを組むことが必要なんだよ。そうすれば、社会システムがもたらす搾取を防ぐことができる」。

  しかし、それの実現は困難を極める。今、取り組んでいるのは、授業評価アンケート、上記したハラスメント問題、多摩バス問題、そして、学食問題。ところがそれぞれ、着実な成果をあげている。「エッグドームの食堂を改装したんだよ。内装、メニューを変えて、イベントを開くようにしたんだ。今まで、ビールは紙コップに注いでたんだけど、ジョッキに変えたんだ。どうだ、すごいだろ。うまいんだぞ。わっはっは」。まじめなこと言う割には楽しそうな教授。そう、楽しければなんだってうまくいく。思い込みかもしれないけど、そんな考えが素敵である。      (宮田清彦)

 

  


 

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