嶌信彦氏に聞く (元毎日新聞記者)


 マスコミ業界の中でも難関と言われる新聞社。そんな業界を目指すために必要な心構えを、元毎日新聞記者であり、ジャーナリストの嶌信彦氏にうかがった。

 好奇心だね

 やっぱり好奇心を持った人間じゃないと。好奇心があって色々な事に、興味を持つ感性を持っていないとね。そして興味を持ったらすぐに動く行動力。それを持続できる精神的な強さ。

 例えば、現在の横須賀港の騒ぎを実際に行って見る。その現状を見て、じゃあ佐世保や横田基地はどうなっているのだろうと考え、すぐに行って比べてみる。そういった好奇心や行動力があれば、必ず何かを発見でき、そこから考えも広がる。

 そして情熱  

 最初のうちは取材先に行っても情報を求めるだけだが、それでは相手は話してくれない。やっぱりただ頭下げて教えてくれと言うんじゃみっともないだろ。だからそういうところでも自分の考えや気持ちを相手に訴えかける。志をもって本音でぶつかれば相手にも情熱が伝わって、本音で返してくれるものです。 それには、そういうところで話が出来るような幅広い知識を持っていなくちゃいけない。政治部に配属されたからといって、政治の事だけ知っていてもダメ。

 新聞を読みなさい

 テレビじゃ映像ばかりで、一つのニュース番組でせいぜい十項目程度。新聞全部に目を通せば百近く項目があるでしょ。一面だから重要というわけじゃなくて、ベタ記事や二段記事にも重要なものがある。全てを読んで、自分の考えを組み立てていく。そのためには一紙だけじゃ足りない。「朝日だな」、「読売だな」とわかってしまうような話では相手に情熱は伝わらないよ。 仕事をするのは一人  学歴なんて意味ないですよ。結局、他社に出し抜かれれば負け。社内で責められるんです。そんな時に東大出てるとか、英語ペラペラだとかいっても仕方がない。それが続いて、打ちひしがれた時に、それでも続けることのできる精神力、タフさを持っていないとね。

 ネットワークも重要

 多くの友人をつくる。自分の知識だけでは追いつかないことがいくらでもある。他の知識を持った人間と議論することで新しい考えを得られる。会社の名刺を使っているうちに多くの繋がりをつくっておけば、もしフリーになった時も信用が保てるからね。 やりたいこと  をやれ  どんな仕事だって辛いでしょ。夜も寝ないで働きまわって、「やってらんねーや」と思いながらも、それでも好きなことなら出来てしまうんです。

 どんな世界も同じ、

 華やかな業界なんてないんじゃないかな。名刺出す時ぐらいだよ、ちょっと優越感を感じるのは。そして仕事には、必ずどこかでリスクを負わなければならない場面がある。そこで会社のためだけにリスクを負うのではなく、自分の考えで判断する。それができなくてはいけない。

 志を持って

  僕は小学生の時から新聞記者になりたいと思っていた。やはりそういった志と情熱が大切。そして常に好奇心を持って行動すること。

 



 

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