本学校舎内全面禁煙化


「健康増進法」を受け実施

市ヶ谷・小金井 夏期休暇明けより

多摩では来年度から

 本学三キャンパスの建物内を全面禁煙にすることが、六月十一日、本学ホームページにて発表された。大学は、学内放送や掲示版などでも周知させている。市ヶ谷・小金井キャンパスでは夏期休暇明けより、多摩キャンパスでは来年四月より実施される。これは、五月一日に施行された「健康増進法」を受けたものであり、第二十五条に定められている学校等における「受動喫煙の防止」に基づいて決定された。

 

 現在、校舎内には喫煙所が設置されている。建物内が全面禁煙化されれば、これらの喫煙所は撤去される。

 市ヶ谷キャンパスでは、「大学構成員の健康や環境保護の観点から、将来的な禁煙を目指しつつ、当面は公共スペースを全面禁煙とし、それ以外は喫煙所を特定する分煙方式を進める」という方針の下、二〇〇一年に分煙化された。分煙は、小金井キャンパスでは以前より実施されていたが、多摩キャンパスでは今年四月より開始された。そのため、多摩キャンパスのみ来年四月よりの建物内全面禁煙となる。

 また、屋外では、従来通り指定箇所での喫煙となる。大学側は、「非喫煙者の健康を害さないことに加え、防火やキャンパス内の美化にもつながる」として、マナーある喫煙を呼びかけている。

 学内は分煙とされているが、指定箇所以外での喫煙が多く見受けられる。特に、多くの学生が集まる学生ホールでは、どこを見ても目に入るほど数多くの「禁煙」という貼り紙にもかかわらず、たばこを押し付けた跡が机の至る所に見られる。また、市ヶ谷キャンパス富士見校舎がある千代田区では、五月一日より路上喫煙が禁止となった。だが、それを守らない学生の姿は絶えない。

 このように喫煙者のマナーの問題があるが、今回の建物内全面禁煙化に関して、喫煙者側からは、「大学が一方的に制度化していくのではなく、学生の意見も聞いてほしい。禁煙に反対ではないが、肩身が狭く感じる」という声が聞かれる。一方、非喫煙者側からは、「マナー違反の学生が多く困っています。これを機に、大学は徹底して取り組んでもらいたいし、学生も意識を高めてほしい」という意見がある。

 大学は、屋外に新たな喫煙所を設け、喫煙者の立場にも立って、今回の禁煙化に臨んでいる。喫煙者がマナーを守り、大学は学生の立場からも考えていくことが必要であろう。

※健康増進法とは

我が国における急速な高齢化の進展および疾病構造の変化に伴い、国民の健康の増進の重要性が増している。これを受け、国民保健の向上を図ることを目的として施行された法律。

 

 



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