四月から市ヶ谷キャンパスでは、タバコを指定の喫煙場所でしか吸うことができなくなった。キャンパスの敷地内では屋外でも分煙となる。以前から学生食堂や多摩、小金井両キャンパスでは分煙となっていたが、市ヶ谷キャンパスの分煙化により全学で徹底されることになる。

 建物内全面禁煙となったのは、五五、五八年館と図書館。以前まで灰皿のあった廊下、エレベーターホールや教授室まで全面禁煙となる。ボアソナード・タワーではより高性能な空気清浄機を導入して建物内の分煙が徹底される。屋外では以前まであった灰皿がすべて撤去され、喫煙できる場所は校舎南側の三ヵ所に限られる。市ヶ谷キャンパスでは他にも六二、六九年館や通教校舎、大学院棟などがあるが、空気清浄機の整備その他が現時点では間に合わなかったため、分煙は今夏以降の実施となりそうだ。

 九八年十二月、学部長会議の総意に基づいて発足した「市ヶ谷地区分煙問題プロジェクト」が分煙実施に際して、学生と教職員の健康維持と増進、タバコのポイ捨てによる環境とマナー、電車内や公共施設などの一般社会および多摩、小金井両キャンパスの分煙化進展が市ヶ谷キャンパスでも分煙が実施されることになった理由である。このプロジェクトは、五年以内に建物内外の分煙実施、喫煙所の排煙装置の整備、タバコの自動販売機撤去などを基本方針として出した。タバコの自動販売機は、五八年館学生ホール、五五年館地下に設置されているが、業者と撤去に向けた話し合いを進めている。

 先に分煙化が進んでいる多摩、小金井両キャンパスでは喫煙者側、嫌煙者側ともに、特に苦情は寄せられていないという。市ヶ谷キャンパスの人間環境学部生からは「早く分煙にして欲しい」という意見が寄せられた。分煙実施前は、歩きタバコやトイレ、エレベーター内での喫煙と、明らかにマナー違反といえる行為が見受けられた。大学側は現在、PR活動に徹しているが、「喫煙者、嫌煙者双方の立場を尊重し、まずは分煙を周知させることが大切」としている。

 

 



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