名称はメディア社会学科

 社会学部の新学科が来年度開設のため、現在文部科学省に認可申請中であることが明らかになった。本学では今年度、経済学部において国際経済学科が設置されている。これらの動きから考え教学改革の焦点が新学部の設置から既存学部の改革へと変化していると考えられる。

 新学科の名称は「メディア社会学科」。五月末に申請を行い、七月には正式な認可が下りるという。学科の定員は二百名。なおこれは社会学部の改組転換によるものであり、社会学部の定員に変更はない。 学科の設置目的について須藤春夫社会学部長は「現在、産業革命にも匹敵するインパクトのある情報分野での技術革新が起こっている。その時代の中で、メディアの持つ問題点を研究し、それに取り組む人材の養成を行うことを目的としている」と語っている。

 一点目は「豊かなメディア文化の創造」。新しいメディアの創造をになう人材を養成し、そのコンテンツをいかに生かして活用していくかを考える。

 二点目は「情報民主主義の確立」。情報化社会の発展により、人々が持っている情報の持つ意味が大きくなる。その際情報を持つものと持たないものの間に情報格差が生まれる。そのような格差をどのように解決するかを考える。

 三点目は「情報と組織マネジメントの結合」。ネットワーク化された社会においては、全ての人が今までのようなトップダウンの形でなく、フラットな形での情報を得られるようになる。そのような時代において、企業やNPOなどでの情報管理の仕方を考える。  この学科の卒業生の進路として、従来のジャーナリズム・マスコミ界だけでなく、現在成長著しく今後も成長が予測されるマルチメディア産業や社会ネットワークの知識を元にした自治体・NPO・NGO等にも進んでほしいとしている。

 従来の社会学部は、社会学科と社会政策科学科の二学科の間には、ゆるやかな区別しかなかった。しかしメディア社会学科では、学科の基礎科目の充実を図り、そして学科必修の単位を増やすことによって専門性を増し他学科とは違った特色を出していく。さらに教員の増員を学科の新設に合わせて行う予定という。  メディア社会学科は、現在設置申請中であるが、既に受験に向けた広報活動は開始されており、「既に受験生からの反響はかなり大きい」と徳安彰社会学部教授は取材に対し述べた。また、正式認可後にはさらに広報活動を活発化させ、認知度を高めていくという。

 だが、一部の学生の間ではメディア系の有名教授達が皆、名をつらねていることから新学科設置は単なる「人気取り」との声もあり、他学科との相互授業の受講など具体的に発表されていない部分もある。社会、社会政策学科から独り立ちしていこうとするメディアコースがどのような成長を遂げるのか今後の発表が待たれる。

 

  


 

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