本学総長候補者選挙が二月十八日告示され、現総長の清成忠男経営学部教授が無投票で当選した。清成氏は九十六年に総長に就任以来、二期六年を務め、今年から三期目に入る。例年、対立候補を出している法学部では、水面下で取りだたされていた鈴木佑司前法学部長や大物OBの擁立を断念。清成氏の無投票当選が確定した。今後、清成氏が推進してきた「市ヶ谷再開発」や「教学改革」に拍車がかかるのは必至で、学部新設、新校舎建設の動向が注目される。

 二十一世紀初めの総長選は、事実上、清成氏の信任選挙となった。清成氏は九十六年に総長就任直後から、ボアソナード・タワーの建設や相次ぐ学部新設など学内改革に着手。教職員や学生の反対を抑え込みながら重要政策を次々と実施、「教授会軽視」「学生無視」などとそのトップダウン手法は常に批判の的にされてきた。それでも清成氏が一定の評価を受け続けるのは「学部新設で志願者減少を食い止めた」(経済学部教授筋)事による所が大きい。清成氏は今後も学部新設を実施する意向で、反対派との対立が再燃する可能性もある。

 加えて、清成氏の悲願とされる「新校舎」(=市ヶ谷再開発第二期工事)にも問題がつきまとう。この計画は現在の五十五、五十八年館を取り壊し、外堀側に新校舎を建設するというもので、外堀側にある学生会館の扱いが注目されるからだ。清成氏は、一期目就任当初からこの「新校舎構想」を推し進める意向だったが、大学の発表した「仮計画案」に学生側が猛反発、あわてて白紙撤回した経緯から、「お互いに本音を探りあっている」(学館関係者)膠着(こうちゃく)状態が続いており、また、新歓期や学祭などで強硬手段に出ることも予想される。

 

  


 

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