志願者数全国第三位に


 二〇〇三年度の本学の入学試験が今年一月から三月にかけ行われ、一般入試志願者数は、昨年度の八一四三四人から一二〇六八人増えて、九三五〇二人になり、過去最多となった。これは私立大学の一般入試志願者数では、早稲田、立命館に次ぎ全国第三位になった。

 今年度の大幅な志願者数増は、新学部学科設立、センター試験利用入試を導入する学部を増やすなど、新しい試みによるところが大きいと考えられる。

 今年度より新設されるのは、キャリアデザイン学部キャリアデザイン学科、文学部心理学科、経営学部の市場経営学科と経営戦略学科である。今年度のこの四つの学科の志願者数は合わせて八九八八人で、第一部の総志願者数の約十%を占めた。特に、経営学部の新学科の志願者数は合わせて五一六八人となっており、志願者数増の大きな要因となった。

 また、新たに文学部地理学科、経営学部の新学科を含む三学科が、今年度からセンター試験を利用した入学試験を導入した。これによって、昨年度に比べ、センター試験利用入試志願者は七六三二人増え、約四十%の伸びとなった。

 一方、新設の学部学科、また新たにセンター試験利用入試を導入した学部学科を除いた志願者数は、昨年度より、約三千人減の七七七一九人となっており、既存の学部学科の志願者数は伸び悩んだ。

 学部別に見ると、第一部は経済学部が昨年の反動からか、約二千人減となり、国際文化学部、人間環境学部、情報科学部など、近年設立された学部の志願者数も減少傾向にある。しかしその中で、経営学部の経営学科は、募集定員を昨年度の約三分の一に引き下げたにも関わらず、志願者数は昨年度より増えており、新学科と合わせて、総志願者数の約十四%を占めた。第二部においては、今年度から文学部の募集が停止になったため、約千人減となった。

 総計を見れば確かに今年度の志願者数は大幅に増加したが、既存学部の志願者数自体は減少している。これは、既存学部の志願者数減をどう食い止めるかという、本質的な問題が顕著に示されているのではないだろうか。今年度から新設される学部学科が「既存」になったときの志願者確保をどのように行っていくのか。新設に頼っているばかりでは、行き詰まる感を拭えない。

 今回の志願者の大幅な増加は、学校法人初のAAマイナス取得などに付随して、市ヶ谷再開発や大学経営にどう影響するかが、今後注目される。

 

 



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