相撲部 

東日本選手権 田中誠純三位


 

 九月十四日に靖国神社境内相撲場で東日本学生相撲個人体重別選手権大会が行われた。大学相撲界でレベルの高い東日本のナンバーワンを決めるこの大会で法大からは十三人が出場し、一一五キロ未満級で田中誠純(法・一)が三位に入る好成績を収めた。

 田中の初戦は同じ一年生の中大・山口。緊張からか、動きに堅さが見られたが危なげない相撲で初戦突破。続く二回戦は大学相撲界の名門・日大の吉田。「二回戦で吉田さんに勝つ事が目標でした」と後に田中が語るように、自身、今大会の山場を迎えた。立ち合い、力で勝る吉田が攻勢に出る。しかし、田中も踏ん張り、回しを取りに行く。それでもなお、前に出ようとする吉田に対し、田中は勝負に出た。相手の意表を突く引き落とし。力で勝負に出た吉田に対し、技で対抗した田中。見事三回戦進出を決めた。

 そして、勝てば決勝トーナメント進出となる三回戦。相手は大東大・満尾。吉田に勝って勢いに乗る田中は立ち合いから一気に攻め、押し出しで勝利。破竹の勢いで決勝トーナメント進出を決めた。

 決勝トーナメント一回戦の相手は過去、この大会で三位に入った実績のある東農大・柳田。立ち合い、両者回しを取り合い、緊迫した雰囲気が会場に流れる。数秒間、静止状態が続くが、一瞬の隙を見つけた田中が外掛けを繰り出し、見事勝利。ベスト四へと駒を進めた。準決勝の相手は駒大・花田。技巧派の花田に対し、田中がどう攻めるかが焦点となった。立ち合いから回しを取り合い、投げを試みる花田に対し田中も懸命にそれを耐える。しかし、土俵際、花田が上手投げを放ち、ついに田中が宙を舞い、土俵に崩れ落ちてしまった。

 惜しくも決勝進出はならなかったが、一年生ながら強豪がひしめく一一五キロ未満級での三位は立派である。青森県・木造高校時代、東北大会個人無差別級、中量級共に二位、団体では優勝と、常に東北相撲界をリードしてきた田中。大会終了後、「これからも一戦一戦頑張るだけです」と謙虚な言葉を残した田中は、すでに先を見つめていた。

 

 


   

 

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