箱根予選通過 総合3位


 

 十月十九日、東京・立川の国営昭和記念公園で、第七十九回箱根駅伝予選会が行われた。法大はキャプテン土井(四年)が個人優勝するなど、各選手が素晴らしい走りを見せ、総合三位で予選通過。来年一月の箱根駅伝に再び挑戦する。会場には、昨年のエース徳本(現日清食品)も駆けつけ、後輩を激励した。

 

 「一位は予想以上。五位くらいに入れればいいかなと思っていました」レース後、個人トップでテープを切った土井はこう話した。土井にとっては、終始「追う展開だった」全二十キロのレースだが、残り二キロ地点でトップに踊り出て、そのまま他の選手を引き離した。参加三十四校、約五百名が一斉にスタートするこの予選会では、前に出ることさえ苦労する。「今日の走りはあんまりという感じです」と土井は話すが、日本インカレハーフマラソンで優勝した土井は、スタート直後から先頭集団につけていた。途中、先頭集団から離れ、苦しそうな場面も多々あったが、「箱根のことも多少考えた」と言う土井は、その苦しさを耐え抜いた。更にこの予選会では、上位十名の合計タイムで競われるため、一人だけが早くても予選を通過することはできない。しかし、途中まで先頭集団を引っ張っていた、日本インカレ一万メートル三位の黒田(三年)が十二位、長嶺(三年)が十六位、また岡田も一年生ながらチーム内で六位という大健闘を見せ、総合三位で、箱根への切符を見事に手に入れたのだった。

 あの悲劇的とも言える二区途中棄権から九ヶ月半。徳本の意志を受け継いだ後輩たちは、まず予選通過を誓った。予選会当日は、「法政にしかできないことをしよう」(土井)と、出場選手はみな法政カラーのオレンジに髪の毛を染めていた。そして、今や法政のエース土井は、キャプテンとしてスタート前にチームメイトに声をかけたり、レース後にファンやマスコミに囲まれて異様な雰囲気のチームを和やかにしたりしていた。そんな後輩の姿を見て、「(一昨年は四位、昨年は途中棄権ということで)彼らはいいところも悪いところも全部経験した。おかげで強くなれた。大人になった」と、徳本も安心していたようだった。本選に向けては、「法政にしかできないことをしたい。区間賞などは考えてない」と土井は話すが、徳本は「やってくれなきゃ困ります」と後輩たちにエールを送った。

 

 


   

 

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