秋季リーグ閉幕 9季ぶりの4位


 

 十一月三日、早慶戦をもって東京六大学野球秋季リーグが閉幕した。法大は後藤(文・四)、土居(営・四)、河野(営・四)らプロ注目の選手がそろい、優勝を期待されたが、九八年秋以来九季ぶりの四位という結果に終わった。なお、リーグの最終戦となった早慶戦で早大が勝利し、春秋連覇を達成した。

 

  第二週、対明大戦で勝ち点を落とした法大は第三週、早大と対戦した。第一戦は土居と和田のエース対決となり、〇対〇で迎えた延長十一回裏、「サヨナラホームランは野球人生で初めて」と語った渡辺(文・三)の本塁打で劇的なサヨナラ勝ちを収めた。第二戦は敗れたものの、続く第三戦。第二戦と同じく両投手無失点で迎えた九回表に早大・武内に本塁打を浴びたが、その後の九回裏、澤村(営・四)の本塁打で追いついた。二者凡退の後、河野にも本塁打が飛び出し、またも劇的なサヨナラ勝ちで試合を決めた。「自分は一番バッターなので塁に出ることが目標。それがホームランという結果につながった」と語った河野の本塁打は、実はミートを心がける為に土居の軽いバットを借りて打ったという。主将・後藤が「高校時代の対明徳義塾戦を思い出した」と振り返ったこの試合で、和田に法大OBの江川卓が持つ奪三振記録(四四三個)を更新されたが、早大からの勝ち点を挙げた。この劇的な二勝に優勝への執念が感じられた。

 その勢いのままに第五週の対東大戦、第一戦は河野の二本の本塁打、佐々木(法・三)の本塁打を含む十一対一で快勝。続く第二戦。初めて四番に座った佐々木が「今まで(主に二番打者)はチャンスを作る側だったけど四番はチャンスで塁に返す側。ランナーを還したいという気持ちが大きかった。チャンスで打ててよかった」と語るように二安打一打点の活躍など打線が好調で五対〇で勝利し、勝ち点を挙げた。打線のつながりを課題としてきた山中監督も「つながりがでてきた。打撃は上向き」と評した。

 続く対慶大一回戦は先制し、一度は追いつかれたが六回に勝ち越し、七回からは奈須(法・四)が登板した。捕手・新里(法・三)が「今までで一番よかった」と語ったように、奈須の怪我からの復活を思わせるピッチングで無失点に抑え、四対三で接戦をものにした。第二戦では河野が今季四本目となる本塁打を放ち、打線もつながり六対二で勝利し、三点目の勝ち点を挙げた。

 順調に勝ち点を重ねていった法大だったが、最終戦となった対立大戦、初戦エース土居の乱調からペースを乱した法大は、まさかの二連敗で勝ち点を落とした。これにより優勝はなくなり、法大の秋季リーグは幕を閉じた。全試合を終えて山中監督は、「極めて残念で悔いの残るシーズンであり、一年だった。故障者も多かったが、投打のアンバランスや最後まで乗り切れない弱さがチームにあったことが敗因」と今季を振り返った。

 今年の法大は豊富な人材が揃いつつも故障者が多く結果を残すことができなかった。来季は主力選手が多く抜け、さらに苦しい状況となる中で、エース土居、主軸後藤らの穴をどう埋めるかが鍵となりそうだ。

 

 


   

 

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