第七十七回東京箱根間往復大学駅伝競走が来月の二日、三日に行われる。前回の箱根駅伝では、一区、二区共に区間賞というロケットスタートを見せ、前半六位で折り返したが、六区山下りにおいてブレーキ。以後、九位までに与えられるシード権を争ったが、権利まであと二十九秒というところで、惜しくも十位に終わった。それ以来、「二十九秒差」を合言葉に選手達は走り続けてきた。そこで、それぞれの一年を振り返ると共に、本番への意気込みをうかがった。 「力負けでした」 新チームの船出は「リーダー不在」でスタートした。 「あせり」 四年生がチームに合流したあと、次にチームを襲ったのは「けが」だった。「一年生を見てあせったのか、上級生がけがをしてしまいましてね。予選会に出場する選手の中で、去年も経験した人は数えるほどでした。(本戦への出場は)正直、だめかと思っていましたよ」と渋い顔を見せる監督。さらに、このけがが思わぬところで選手に影響を及ぼすことになった。「徳本(社・三)が予選会の時、体調不良を起こしたでしょ。あれは、自分の中の責任感からくるもの。メンバーの気持ちを抱え込みすぎたのでしょう」 「期待は前回以上」 それでも監督は、前回以上の期待感をどこか秘めている。「前回を経験した選手がけがから復活し戻ってきました。一年生もメンバーに三人は入るでしょう。それだけ層が厚くなりました。これで復路も十分戦えます」。経験者が戻ったことで期待感が増す。予選会前の「ここさえ越えてくれれば」という監督の言葉は、故障者の復活に期待していた証拠でもある。前回の結果は、最終的には多くのけが人を抱えたチームは勝ち残れないという教訓でもあった。 |
新春を彩る箱根駅伝本大会は二〇〇一年一月二日午前八時スタート。
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